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10. 保存修理費用の問題
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姫路城を保存修理するための費用をどうするのか。陸軍省の予算そのものが削減されて
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いたので、陸軍省に余分な金などあるはずもなかった。そんな中、太政官調査局から陸
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軍省に名古屋、姫路両城の保存修理費用についての照会があった。その内容は「必要な
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一時金の額と将来の城の保存方法を詳しく調べたうえ城郭略図を添えて申し出ること」
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というものでありました。これを受けて、陸軍省では費用の見積もりを算出しています。
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まず、一時修繕費として名古屋城に壱万千九百九拾円余、姫路城に五千百四拾円余、以
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後、毎年の保存費として名古屋城に壱千円、姫路城に千六百弐拾円必要という結果を調
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査局に報告しました。ところが、この見積り費用は大幅に減額され、一時修繕費は名古
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屋城に五千円、姫路城に弐千五百円、毎年の保存費は名古屋城に五百円、姫路城に八百
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円、残りは陸軍省の予算からやり繰りすることという回答がありました。これは、要求
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額の半分以下であり、あまりにも少なすぎて保存修理のめどがたたないとして、再度、
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予算を要求したが、結局これが最終決定となりました。しかし、これでは大した修理は
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出来なかったようで、大規模な修理は明治四十三年まで待たなければならなかった。
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