| 14. 天は見放さず? |
| 日本中を駆け回ってやっと探し当てた木が折れてしまった。もはや心柱に適する巨木の |
| ありかなど、なにをどうやっても頭に浮ぶはずなどなかった。一度は皆を奈落の底に落 |
| し込んだ天は、一転して一筋の光明を照らし出した。なんと折れた木の近くに別の勝る |
| とも劣らない木が見つかったのでした。付知営林署も二本の木を切ることに抵抗を隠せ |
| ませんでしたが、『姫路城のためなら』と渋々許可を出してくれたそうです。 |
| 二本目の木の伐採はうまくいきました。なにぶん場所が山奥の原生林の話しですから、 |
| これから始まる搬出作業も困難を究めました。長さが約25mの木を運び出すには当然機 |
| 械力が必要です。幸いなことに木が生えていたところから谷を越えた向こう側に山林軌 |
| 道が走っていました。切り出した木は搬出用の道を造って山林軌道の向かいまで運び、 |
| そこからワイヤーロープを谷に掛け渡し、空中運搬して2台のトロリー貨車に載せまし |
| た。10kmの曲がりくねったコースを慎重に木を運び降ろし、「赤石」というところま |
| でやってきました。あと8km進むと平坦地になって運搬も楽になるはずでした。 |
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