21. 上棟式 
姫路城大天守の解体修理は最初から最後まで難問の連続でした。「昭和の匠」たちは、
この難問に少しもたじろぐことなく真正面からぶつかり次々と解決していきました。こ
れと同じ思いを350年も前に経験した「慶長の匠」たちのことを考えるとあらためて彼
らの偉大さを実感します。昭和35年4月末日、大天守の組み立て工事は完了しました。
5月3日、上棟式当日は好天にめぐまれ、参列者およそ400人が三の丸から大天守に架け
られた工事用桟橋を上り、3階に設けられた式典会場を埋め尽くしました。古式に則り
厳粛に式はとり行われました。城外では昭和31年から始まった「お城まつり」が開催さ
れ、棟上げを祝う市民が沿道に詰めかけ大変な人ごみとなりました。
上棟式を終えると工事は屋根の瓦葺や外壁の壁塗り、内部の造作に移っていきました。
大天守を囲む三つの小天守並びに渡り櫓についても逐次素屋根を建設し解体工事が進め
られていきました。昭和36年3月末日、小天守と渡り櫓は全て姿を消しました。
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